シューズと捻挫予防
シューズの履き口(ロー・ミドル・ハイカット)で
捻挫の予防や発症する可能性は変わるのか
大して変わりません。
海外の文献でおよそ600人の大学生からデータを取ったものでハイカットシューズとローカットシューズで足の捻挫の発生率に大きな違いがない結果がでています。
ミドルカットなど、足首まで覆うシューズを履くと、足首の動きを必要以上に固めてしまい、筋活動の低下につながってしまいます。
予防どころか、本来の足首周りの動きが出来なくなってしまうこともあります。
足首の捻挫に不安がある人、したことがない人でも指導者の方に予防しましょうとチーム方針で捻挫予防をしているかもしれません。
捻挫予防という事でミドルカットやハイカットのシューズを使用している方がいらっしゃます。これでは、本来の足首の可動域を狭めてしまい、膝や股関節への負担が大きくなってしまいます。
ミドルカットのシューズを履いてプレーしている方、膝を痛めていませんか?
足首が動かないから、着地の衝撃が分散できずに、膝にダメージが来ます。
足首が動かない→カカトで着地→膝に衝撃が集まりやすい
足首が使えたら、衝撃を吸収する関節が増える事で衝撃の分散ができます。
シューズの履き口(ロー・ミドル・ハイカット)の違いで
・捻挫の予防はできない
・履き口が高い(ミドル・ハイカット)シューズだと、
足首の安定性(本来、人間が持っている能力)の低下
・足首の可動域の低下による、捻挫以外の怪我の危険性
があります。
ミドルカットを履いていけない事ではありません。
足との一体感や、固定される感覚がある方が好きという方は履いた方が違和感がないのでプレーに支障がでません。
変に気にして、普段と違う動きになって怪我につながるのでは元も子もないです。
ミドルカットやハイカットはプレー中の足とシューズに一体感が生まれやすく、プレー中のズレにくさが長所になります。ですが、捻挫予防を目的にメーカーは開発していません。
そこで、捻挫予防にお勧めしたいのは「サポーター」です。
現在では、様々な効果を発揮するサポーターが販売されています。捻挫予防のサポーターのもちろんあります。
バレーボール界では有名な「ザムスト」
多くの人が愛用しています。実際にVリーグ選手でも着用している選手が男女問わず多数います。
このサポーターには、A1とA2があります。
A2の方が予防効果が大きいです。ただ、効果が大きい分、サポーターとしても硬く、着け心地が合わない人は、まずはA1から試してみましょう。
私もA1を使って、捻挫を予防できた事があります。
雨の日の体育館は滑りやすくて、ふとした瞬間に滑りませんか?
私はレシーブで滑った勢いで捻挫しそうになりました。
でも、このサポーターのおかげで、ひねっても何ともなく済みました。
A1なら、違和感もあまりなく、初めて着ける人でも気にならないと思います。
周りの人でもA2を使っている人がいます。
捻挫が癖になっている人が、これを使ったら捻挫が減ったとコメントしています。
このサポーターは足首の捻挫に特化したアイテムなので、捻挫に不安がある方は、ぜひ試してみてはいかかでしょうか。
《参考文献》
田中康仁・笠次良爾:こどものスポーツ外来
長沼裕太:バスケットシューズの違いが足底圧に及ぼす影響
Barrett JR,et al:High-versus low-top shoes for the prevention of ankle sprains in basketball players.